新築住宅で壁や天井に隙間ができるのは欠陥住宅?

家は一生に一度の買い物とも言います。それだけに、どこかに不具合が見つかれば、非常に心配な気持ちになるでしょう。例えば、新築住宅で壁や天井に隙間ができていた場合には「欠陥住宅かな?」と思いびっくりすることでしょう。しかし、基本的に新築住宅において、このような現象はよくあることと言えます。その原因などを解説していきます。

約2~3年くらいまでは隙間発生しやすくなる

新築住宅で壁や天井に隙間ができるのは、自然現象ともいえるものです。特によく出来る場所は、壁の隅や天井、靴箱、巾木、キッチンです。多くの場合、気をつけて見ないとわからないですが、一つでも発見してしまうと、気になって、次から次へと発見してしまうこともあります。

では、これらの隙間ができる原因は何でしょうか。それは、木材・クロス(壁紙)が温度や湿度により膨張、収縮するために起こる現象です。木材は乾燥させてから使用しますが、施工後も乾燥や収縮、膨張が続きます。湿式処理された木材はさらに変化しますので、安定するには約2年から3年かかるといわれています。壁紙(クロス)も同様で、温度・湿度によって伸縮する素材のため、新築後しばらくの間は隙間が発生することは避けられません。

対策はあるのか?

では、新築住宅で壁や天井に隙間ができるのを防ぐ、対策はあるのでしょうか。基本的には未然に防ぐことは難しいと考えられます。隙間が気になった場合には、施工したハウスメーカーに依頼して修理をしてもらう、自分で補修する、という2つの方法が考えられます。

施工会社に依頼

まず、第一選択としては、「施工会社に依頼」することがおすすめです。それは、施工をしたハウスメーカーが無償で補修してくれる場合があるからです。ただ、各社補償内容が異なりますので、必ずしも当てはまらない場合もありますので、注意してください。もし、補償内容に含まれていなかった場合には、有料になってしまいます。また、吹き抜け部分や階段の上のなどの高所になるところは、補修できない場合もあるようです。

自分で補修

2つ目の選択は、自分で補修することです。もし、施工したハウスメーカーに問い合わせて無償修理ができない場合などは、自分で補修したほうがコストダウンになります。使用するのは「コーキング材」というものです。

コーキング材というのはボンドのようなもので、さまざまな色のものが1本数百円で市販されています。家の壁に近いものを選んで購入し、隙間を埋めるように流し込むだけで完了しますので、それほど難しい作業ではありません。うまく流し込むコツは、先端をカットすることです。コーキング材が細く少しずつ出てきますので、調整しながら作業ができます。また、なめらかにスライドさせながら均等に埋め込んでいくことで、きれいな仕上がりになります。もし、失敗したとしても、コーキング材は水性ですので簡単に修正ができます。

まとめ

新築住宅に壁や天井に隙間ができるなどの異変を発見すれば、驚いてしまうことでしょう。しかし、ご紹介してきましたように、新築住宅では約2~3年くらいまでは、壁や天井の隙間が発生しやすくなります。これは、自然な減少であり、欠陥住宅などとはいえないことがほとんどです。このような減少が起きることを頭に置いておき、発生したらすぐに施工したハウスメーカーに連絡してみましょう。