寒い注文住宅の間取りについて

住み心地の良い住宅にしたはずが、知らない間に寒い間取りなっていたということがあるようです。どうしてそんなことが起きてしまうのでしょう。寒い注文住宅の間取りとその特徴についてまとめました。

出した要望が寒い間取りとなることもある

「LDKを通って階段へ行きたい」「南側に大きな窓が欲しい」どちらも一般的には普通の要望です。でもこの要望が寒い家を作ることにつながっているのをご存じですか。これを聞いてえっ!と驚く方が多いでは。どういうことなのか首をかしげて考えてみても、すぐに答えは見つからないかもしれません。そこで、どのような間取りが寒い間取りになるのか4つのケースをご紹介します。

例1)余計な廊下と建具がある間取り

高性能な住宅でも、暖房のない場所と温めた空間を区切ってしまうと寒暖差が起きてしまいます。玄関には玄関のスペースがあり、部屋は暖かいのに廊下に出ると寒く感じたことはありませんか。それは、いくつもの区切りがあるため温かい空気がそこで遮断されてしまうからです。では、どうすればよいのか。区切りをなくし、空間を繋げることで一定の温度が保たれます。

例2)余計な窓の取り過ぎ

「窓がたくさんある家に住みたい」これも要望のひとつです。たくさん窓があると光が入り、部屋が明るくなります。窓から入る日差しで部屋もポカポカ。ちょっと待って!それは思い違いかも。壁と窓を手で触れてみてください。体感が違うのがわかるのではないでしょうか。窓の性能は上がっても壁の断熱に比べると窓は弱くなります。断熱的に損をしていることに。特注で造作窓を使った家も同じです。一か所造作窓があるだけで、そこから熱がもれて冷気が入ってきます。窓の取りすぎには注意しましょう。

例3)冬場に直射の入ってこない間取り

階段の間取りの取り方で、寒い間取りになってしまいます。階段の左右に壁があったら窓がないので日差しが入ってきません。階段から部屋まで寒さに耐えることになります。寒い階段は細いトンネル状になっているので、上下階で寒暖差が起きるのです。トンネル状の階段を見直し、つなげると寒い階段から解放されます。ただし、すべてのリビング階段がそうとはかぎりません。

例4)床材や手に触れる部材による冷たさ

コーティングされた床と針葉樹の無垢材では熱の伝わり方が異なります。杉やヒノキに触れると気持ちよく感じるのはそのためです。暖色系と寒色系を比べてみると、寒色系の部屋は広く見えますが、暖色系の方が温かく感じられるではないでしょうか。季節で例えると、寒色系は夏。涼しく見せるために夏のインテリアに取り入れてみてはどうでしょう。暖色系は北側の部屋におすすめです。

展示会や相談会に行って体感してみましょう

色々調べて頭の中でイメージしても、実際展示会に行って体感してみないと素人では分からないことが多いです。体感するなら冬の時期がおすすめ。気になる会社の展示会や相談会に行って、高気密・高断熱住といった省エネ効果の高い暖かい家を検討してみましょう。