欠陥住宅は決して「自分たちだけ」の問題ではありません。欠陥の内容次第では周囲に迷惑をかけてしまうこともあります。その一つが騒音です。本来であれば防げるはずの音が、欠陥があるために騒音となってしまうケースもあります。
防音対策は、現代社会において重要性が高まっています。近隣トラブルリスクを回避するためにも、防音対策の高い家に住むことは重要ですが、欠陥住宅の中には、防音対策に手抜き・欠陥があり、防音対策がままならないものもあります。
近隣の騒音は、生活の中で大きなストレスとなります。単純に、騒音に対してのストレスだけではなく、自分自身がストレスだと感じていることを相手が気付いていない怒りや、対策の施しようがないもどかしさなど、様々な感情が混じり、ストレスとなります。
特に近年は在宅ワークの人も増えています。家での仕事が、常に騒音と隣り合わせとなれば、そのストレスは大きなものになるでしょう。この問題を解決するためには、小手先の対策ではなく家の防音対策が重要です。
騒音は「ちょっとうるさい音」程度に思っている人もいるかもしれません。
しかし、実は近隣住民とトラブルになりやすいものでもあります。中には裁判にまで発展したケースもあるなど、騒音問題は地域生活における重要な課題です。欠陥住宅で防音性能に欠陥が認められる場合、周囲の音がうるさく感じるだけではなく、自宅の生活音が周囲にストレスを与えることになりかねません。
「多少の音」ではあっても、毎日のように繰り返されることで多大なストレスとなってしまい、憎悪感情、ひいては裁判にまで発展しかねません。そのため、注文住宅を建てる際には防音対策は必須となっています。
注文住宅では防音対策が如何に大切なものなのか、欠陥があってはならない部分であることが分かっていただけたのではないでしょうか。では具体的に、注文住宅でできる防音対策はどのようなものがあるのか、ご紹介しましょう。
近年、快適な空間作りの一環として気密性や断熱性にこだわる家が増えていますが、実は気密性や断熱性の高い家は、防音性の高い家でもあります。
つまり、気密性や断熱性にこだわることで、防音性の高い家になります。気密性や断熱性は、家の空気を密閉することで高まります。音もまた、空気の振動によって伝わることから、気密性や断熱性の高い家は、防音性も高くなります。
気密性や断熱性は冷暖房効果や経済性をアピールする傾向が強いですが、実は防音に対しても効果が期待できる部分です。
どこから騒音となるかは、生活様式によって異なります。子供の有無、趣味、間取りによって異なります。
そのため、実際に騒音になっているであろう部分に対策を施すことも可能です。例えば子供部屋は防音性能にこだわり、二重窓や床を厚くする、天井を高くして音を逃がすなどの対策が考えられます。音楽鑑賞が趣味の人であれば、防音に特化した部屋を作るのもよいでしょう。音とは生活から生まれるものです。
そのため、生活様式によって騒音の発生地点も異なることから、まずは生活をしていく中で様子を見て対策を立てたり、あるいは趣味や生活様式からシミュレーションしてみましょう。
防音は生活に密接に関連する大切な部分です。だからこそ、防音部分の欠陥は大きなトラブルの温床となりかねません。欠陥住宅とならないよう配慮するのはもちろんですが、騒音とならないようシミュレーションを行うこと、実際に騒音になりそうな部分に効果が期待できる対策を行うことが大切です。