注文住宅でマイホームを建てたときに、住宅建設に携わっている職人やメーカー従事者以外の一般人が住宅の欠陥を見つけることは簡単なことではありません。ここでは外壁から欠陥住宅を見破るためのポイントを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
欠陥住宅は住宅の様々な場所をチェックして判断することになりますが、ここでは外壁から欠陥を判断できるポイントを紹介します。外壁のどこを、どのタイミングで見れば欠陥住宅であるといえるのかチェックしてみましょう。
家の外観はとても大切なもので、注文住宅ではなく建売住宅などの同じ建材を使用して同じ設計プランでつくっていたとしても、施工会社によって違いがでてしまうものです。その違いは、職人の熟練度や作業に対する真面目さ、現場の人間関係の良し悪しなどが見た目に現れてしまったものともいえます。
家の外観で最初にチェックしたいのが外壁です。大手メーカーの建売住宅の場合、建材は自社工場で一括で清算されるため、建材の耐久性、性能などは統一されています。法的に定められた間隔で取り付けられている限り安全性に支障をきたすことはないでしょう。
しかし、工事業者によっては、きちんと守られていないことでサイディングに割れや欠けが生じることがあります。サイディング釘が最後まで打ち込まれていないケースもあり、怪我の原因にもなりますので、割れや欠け、釘の飛び出しなどがある場合は売主側に補修を要請する必要があります。
外壁内部の構造として、外壁の下部と水切りの間には、隙間を作るよう決められています。外壁の内側に防水シートを貼る構造になっていて、例え外壁内側に水が入り込んでしまってもそれ以上内側に入り込まないよう防水シートを伝って下部から流れ落ちるようにしています。この隙間がきちんととられていないと、壁内の通気性が損なわれるだけでなく、入り込んでしまった水の逃げ場がないため壁内部に浸水し、カビが発生する原因となります。
カビの発生は家の寿命を縮めてしまうだけでなく、住んでいる人のアレルギー症状を引き起こす原因にもなるため、外壁に隙間がない状態である場合には、売主に是正を求める必要があります。
上記でも述べた防水シートについても、正しく機能するための決まりごとがあります。基本的に防水シートは端を100ミリメートルずつ重ねて貼るよう定められていて、シート本体にも目安として100ミリメートルの線が印刷されています。しかし、職人の不真面目さや仕事の雑さ、もしくは少しでもコストダウンをしようとした結果、防水シートがきちんと重ねられていない場合があります。
防水シートの重なり不足があると、壁内部へ水が浸入してしまう可能性が高くなり、カビの発生率も比例して上がってしまいます。カビは住宅の劣化や住民の健康被害にも影響を及ぼしてしまいますので、外壁の釘打ちが始まってしまう前にチェックしておきたい項目です。
欠陥箇所を見つけることや欠陥住宅を見破ることは、建築の知識が乏しい一般の方には簡単なことではありません。その上、外壁のチェックは外壁材をサイディング釘で打ち込んでしまうと、内部の状態を確認する事が出来なくなります。カビの原因になってしまう防水シートの重なり具合や、水切りとの隙間などは気になるのであれば早めの確認をおすすめします。
欠陥住宅で裁判沙汰にしないためにも一級建築士など専門家の検査を利用して、手抜き工事などがないかを確認するのも良い方法です。